今回はマイホーム建築で軽く扱われてしまうトイレという閉鎖空間の重要性を書いてみたいと思います。
これからマイホームを建てようと一生懸命、いろんなハウスメーカーや工務店などのパンフレットを集め、自分が想う「理想のマイホーム」を頭の中で、わんさかモリモリで考えているのではないでしょうか。
すでにゴンタの場合は「理想のマイホーム」を建てた結果、さまざまな問題と後悔が付いて回る結果となってしまっていますので、そういった気が付いたことや公開していること、後から調べて分かったことなどを、これからマイホームを建てようと考えている人に、参考になるよう記事にしたいと思っています。
先に書いておくと、マイホームの様々なことを下記にまとめていますので、暇があれば読んでみてください。
マイホーム建築でトイレは真剣に考えるべき場所。
私のマイホーム建築の基準としては、同居の親がいるため構造的には2世帯住宅ぽい物を建築しています。
完全な2世帯住宅の場合は玄関が2つあり、分離されていたりリビングだけお互いで行き来できるドアを作ったりしている家が多いと思いますが、我が家は間仕切りがありません。
そのうえで、トイレの数を1つで良いのでは?とハウスメーカーにコストダウンも含めて提案されましたが、私はかたくなに、トイレは1階と2階に1個づつ設置することを推し進めました。
結果的には、洋室トイレが複数あることが後の生活の上で非常に役立ち助かることもあったので書いておきたいと思います。
トイレというのは人間が生きている以上、必ず利用する空間でもあります。
体調が悪い時やおなかを下しているときなどはトイレの閉鎖空間に長時間お世話になることもしばしばありますよね。
トイレが1つしかないと、下記のような状態のときに非常に困ることが実体験でわかったのでいい面も悪い面も感想を書いておきたいと思います。
- 親が高齢の場合、トイレの利用時間が長くなりがちであり、トイレ待ちが発生することがあった。
- 親が大腸がんになり、人工肛門(ストーマ)の処理をする必要があり利用時間が長くなる。
- トイレ内で人工肛門(ストーマ)の処理をするために、もの置いたり収納するスペースがない。
- お客さんが来た場合、トイレを普段使いと分けることができる
- 食中毒もどきで家族全員がおなかを下したことがあり、トイレが複数あることでトイレ待ちで苦しむことが無かった。
- 幼児の排便トレーニングでトイレを使っていても、別のトイレで対応できた。
- 1階と2階にトイレがあることで、夜間にトイレに行くために階段を下りる・上がるをしなくてよい。
マイホームを建設するための設計の話になりますが、トイレというのはコストがかかる構造体であることを知っておく必要があります。 例えば2階にトイレを用意すると、水道配管を2階に立ち上げる必要があり、下水についても配管工事が必要です。 さらにトイレの構造は部屋と同じですので壁に防音材を入れたり防水パネルを入れ、トイレ機材の設置などでかなりの費用がかさみます。
しかしながら、トイレが2つあることで生活の中で済んでいる家族が気兼ねをし、様子を見てトイレに行くといった「気にする必要がある」利用になるのは避けたほうがいいと思うのです。
例えば、「お腹が痛い」と思っても先にトイレに入っている人に「何とか出てくれ!」と言いにくいものですし、我慢をすると精神的にも体にも良くありません。
気兼ねなく空いているトイレをいつでも利用できるだけで、非常に快適な生活ができます。
家族構成が4人以上の場合は、トイレを2か所準備するとよいのではないでしょうか。
トイレの空間は癒しの空間でもある。
マイホーム建築でホームメーカーさんや工務店さんなど家の建築を専門に扱う会社には、カラーコーディネーターのかたや、生活アドバイザー的な人が多くいます。
マイホーム建築の設計段階で、お客さんと仕様を決めていく際に「トイレ」という空間の話になると「ウォシュレットトイレ」の種類とか壁紙ばかりの話になりがちです。
そんなことより、「トイレ」の空間の考え方を違う目線で考えて欲しいと思います。
トイレの空間はただ、排せつするだけではなく実は癒しの空間でもあるという事を忘れてはいけないと思います。
例えば、夫婦や子供と言い争ったりした後、トイレにこもるって人は多いのではないでしょうか。 そのような時、トイレで一服し自分に向き合ったり、どうすればよいのか?といった考える場になっていたりします。
また、トイレの中は個室と同じですから心を落ち着かせ癒せる場所でもあります。
ですので、トイレは少し大きめの空間にし、壁には絵やちょっとしたデコレーションインテリアがおけるような棚や、はめ込み飾り棚などを準備し、手に届く範囲にトイレットペーパーやウェットティッシュなど収納できる表板付きデザイン棚などを用意するとよいでしょう。
例えば人工肛門のストーマのお世話になったり、お子さんのトイレや老後介護といった状況になった場合にはトイレが狭いと非常に困りますし、そういった方の備品置き場にも困ることになります。
また、トイレのドアも車いす対応でない場合は介護の際にはかなり移動に体力が必要となってしまう事でしょう。
トイレは余裕のある空間と、心がいやせるよう壁紙を温かみのある色や柄にし、落ち着ける空間を設計してみてはいかがでしょうか。
トイレに無くてはならない必要なものがある。
マイホーム建築では予算内に何とか建てようとする傾向が高いため、室内備品を減らし何とか部屋数と大きさの確保を目指すことがおおようです。 しかし、トイレはそういった兼ね合いから狭くなる傾向にありトイレにかかる費用も抑えたくなるものです。
しかし、そうはいっても先に挙げた通り、人はトイレという空間を癒しの空間としても活用するため、ある程度の予算は投入するべきだと私は思っており、おおむね居住後は満足しているので必要なものは設置すべきだと思います。
トイレには狭い空間だからこそ必要なものがあるので、下記に挙げてみたいと思います。
- 車いすがトイレの中または入り口まで入れる(寄せれる)空間を確保する。
- 老後に足腰が弱くなることを見越して手すりなど介護手すりを先につけておく。
- トイレに座って物を置く、収納物を取ることができる棚や収納棚を設置する。
- 壁にはめ込み飾り棚やガラス扉のショーケース棚ポイものでインテリアデザイン機能を設ける。
- 床面は尿がこぼれても床下に流れ込まない防水床と隙間埋めの防水処理を行う。
- 止水栓と分岐管などメンテナンスできる隠し扉を容易に作業ができるスペースを確保する。
- 換気扇は排気能力が高いモノを取り付ける(コントローラー付きがあるとよい)
- 窓はつける必要がない(窓は面積が広いほど室内温度を上げ、狭い空間を暑い空間にしてしまう)
- お金があるなら冷暖房機能をがあるとよい
- 必ず手を洗う洗面台をトイレ一体ではなく別に用意する(ストーマ処理にも大切なこと)
- コンセントはトイレユニット用防水アース付きコンセントを準備する。
- 清掃用コンセントをトイレ入り口側に別途準備をする。
- 観葉植物や造花などがおける空間を作る。
- 普段の照明は天井ライトではなく、温かみのある色合いの間接照明ライトを棚などを利用して設置する。
- 天井ライトは清掃時に利用するために「白色の明るいLEDランプ」を使用する。
例えば「介護手すり」なんかいらないと思うかもしれませんが、マイホームで建てた家は長期ローンで支払いし、長い間住むことになりますのでいずれ介護のお世話になる可能性があります。 そうなってから介護手すりなどはつければいいと思う方が非常に多いようですが、この考えは間違っています。
あとから付けようとすると、壁の強度がないためトイレの壁を一旦壊して手すりに体重がかかっても変形したり壊れたりしないように取り付ける壁に補強板を取り付けて手すりを準備します。 あとから付けるほうが無駄なお金が発生することを覚えておいてください。
あと、トイレに座ったイメージで左右の空間に余裕があることに重視してください。
左右の空間が壁や設置物と近すぎる場合、身動きがとりにくく圧迫感を感じ落ち着かない空間になるので注意が必要です。
あなたのマイホームがすごしやすい環境になると良いですね!
実体験を含めたお話でした・・ 参考にどうぞ。