Snapmaker2 エンクロージャー 排気ユニット完成
前回、Snapmaker2.0用のエンクロージャー(専用カバー)の屋外排出のための排気ダクトと切換弁をモデルデータ付きでご紹介しました。
まだ前回をご覧になっていない場合は、前回の記事に必要な部品や構造、モデルのSTLデータをダウンロードできるようになっていますので前回記事をご覧ください。
Snapmaker2.0 Enclosure 屋外排気&開閉弁製作 設計編
今回はSTLデータからSnapmaker2.0 A250で3Dプリントを行い、部品を組み立てて実際に使える環境を構築してみましたので興味がある方は御覧ください。
Snapmaker2.0 Enclosureの排気ファンにフィルターを取り付ける。
エンクロージャーの中にある80mmx80mmの角型ファンに別記事で紹介した保護カバーを取り付けましたが、その保護カバーにダイソー100円均一で購入した換気扇フィルターを貼りました。
SnapmakerはCNC加工ができますが、切削で発生する木くずやプラスチックの切粉がファンに吸い込まれダクト内に堆積するため、予め送風角型ファンにフィルターを付けることで対応します。
ダイソーで売っている換気扇フィルターはかなりしっかりしているため、通気性が悪いので表面を少しずつ剥がすことで穴があかない程度の薄いフィルターを作ることができます。
薄くフィルターを作ることでゴミ付着と通気性の両方を得ることができますのでやってみてください。
屋外排気ダクトユニットを通気口に取り付ける。
前回記事で紹介した4つの部品から構成された排気ダクト用ユニットを壁に取り付けますが、Panasonicベンテック給排気口の穴位置100mmx100mmをベースにしています。
ネジの位置が違う場合は取り付けに工夫が必要になりますが、100mm x 100mm以内であれば3Dプリント出力後に採寸して穴を開け直してください。
実際に取り付けると写真のような状態になり、アダプターに先程のフィルターを貼り付け、ユニット本体に両面テープでアダプターを貼り付け固定します。
このフィルターも通気性を確保するため、表面のフィルターを少しずつ剥がし、通気性と外からのゴミや虫が入らない程度に薄くします。
実際に組み立ててみた写真は左のような形になります。
ダクトパイプ側のスライドパネルと蓋となる平面パネルは溝で互いがロックされる構造になっているため、エア漏れが少なくダクトパネルが手前に外れる心配もありません。
フィルターメンテナンスには平面パネルを上に引き抜き、アダプターの状態確認、フィルター交換がかんたんにできます。
Snapmaker2.0 A250,A350ではSnapmaker Lubanデフォルト設定で最速のFastプリントでサポート無しで整形できます。 スライドレールと溝寸法を気にする必要はありません。
純正スライサーで設計していますのでCuraなど他のスライサーを使用した場合は部品毎の寸法が変わる可能性があります。 成形速度を優先した場合も同じです。
ダクト切換弁をダクトパイプにつなぐ。
外径変換アダプタはΦ74-Φ84サイズです。 ダイソーで販売している「プラスチック用接着剤25mL」を使って3Dプリントした切換弁パーツ6つを組み上げます。
私はPLAでパーツを出力しましたが、接着剤はPLAやPP、PETG、ABSは専用のものでなければ剥がれますので、購入前に説明書きを確認し、購入してください。
ダクトパイプを接続する変換アダプタはダクト取り付け側に両面テープを1周ぐるりと貼ってダクトを嵌め込み、仕上げに100円均一で販売しているインシュロック(結束バンド)で固定します。
インシュロック(結束バンド)が短い場合は2本、3本を繋いで使うと長いものをわざわざ購入しなくても使えます。
あとはスナップメーカー エンクロージャー側の排気ダクトをさっきと同じように嵌め込み固定するだけで完成です。
専用接着剤はパーツの隙間も埋めてくれるのでエア漏れも防ぐことができます。
あとは切換弁を開閉して使用します。
レーザー加工やCNC加工の煙や臭いから開放される。
Snapmakerの良いところは様々な加工が1台でできることです。
3Dプリントはもちろんのこと、レーザー加工やCNC加工を組み合わせることで無限のアイデアを形にすることができますが、加工途中の臭いや煙などはエンクロージャーの囲いと排気ダクトがなければかなり厄介な状態になってしまいます。
今回のユニットを作成する前は窓全開で加工していましたが、それでもレーザーの煙で部屋の天井に設置した家庭用の火災報知器がなりました(・_・;) さらには臭いで気持ち悪くなり、とても長時間の連続加工には耐えれないため、このユニットを作成しました。
ユニットのおかげで快適になり加工途中も横で別の作業ができるため重宝しています。
Snapmakerを手に入れたら排気ダクトを屋外排出しましょう。
Snapmaker以外の3Dプリンタやレーザー加工機、模型製作の塗装ブースや加工ブースの排気など応用してみてください。
完成したダクトユニットの紹介動画
Youtube動画として作成してみました。
どんな感じになったのか実際の完成品を動画で紹介していますので御覧ください。
Snapmakerのマシンを割引購入できます!
Snapmakerを購入したいのであれば日本代理店経由ではなく、メーカー直販から購入したほうが価格的にも安く、最大のメリットはSnapmakerサポートに対して不具合対処をしてくれることです。
日本代理店購入1台とSnapmaker直販で購入した2台では、日本代理店でのサポートに渋られた内容がメーカー直販のSnapmakerサポートに連絡した場合、完全無償で代替品を送ってくれます。 英語でのやり取りとなりますが、翻訳ソフトで何とかなりますので、お勧めは直販サイトです。
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この記事で紹介したもの・関連品はこちら
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Snapmakerとは? 知らない人におすすめのモノ
Snapmakerはキックスターターで一躍知名度がアップし、初期モデルのSnapmaker 3-in-1 Originalが発売されました。 現在ではSnapmaker Ver.2のキックスターターがスタートし量産・出荷を開始しています。
このsnapmakerの良いところは主に以下の点で優れていることです。
- 筐体が金属製(アルミ合金)
- リニアステップモーターを使用したモジュールリニアレール
- 付属ソフトの優秀さはピカイチ
- 1台で3Dプリンタ・レーザー・CNCカービングの3種の加工ができる
- 加工精度が非常に高い。
- NC系の旋盤・マシニングなど経験がある人には更に奥深い加工ができる。
- 3つの機能がついて値段が安い。
- Snapmaker Ver2.0から加工サイズが違う3機種をリリース
- 後付けでオプションを追加できる(回転C軸など:リリース予定)
- 国内代理店が存在しメーカー保証・部品販売に問題がない。
安い3Dプリンタは加工精度が悪く、3Dプリンタとして出力にも影響するようなものが多々ありますが、このSnapmakerは非常に安定している加工機です。
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