台湾旅行 逆走台風&LCCで困った出来事
皆さんは海外旅行に行かれる際にどんな航空会社を選択されるのでしょうか。
最近では価格が安いLCC、日本語で書くと格安航空会社、横文字だとローコストキャリア(Low Cost Carrier)を使うことも多いのではないでしょうか。
私は今回、台湾旅行を娘といってきましたがピーチ・アビエーションLCC航空会社を選択したことで旅先の台湾で落ち着きがない忙しい気分に陥り、あまり楽しめなかったので、その時の状況などをまとめてみたいと思います。
LCC格安航空会社とレガシーキャリア航空会社との違い
ピーチに乗ったことがある方はご存知ですがLCCの格安航空会社は気象条件による運航の中止に関しては払い戻しのみの対応で、航空会社での代替え便振替輸送の手続きや他社便への振り替えなどは一切行いません。
購入するチケットによっては返金がない設定もあるぐらいです。
よほど航空会社の遅延や欠航理由が航空会社の過失が多いなどの理由がない限り、振り替え便の手配などはしてもらえないのでLCCには特に注意が必要です。
ちなみに、ピーチ・アビエーションは台湾の桃園機場(桃園国際空港)のカウンターはタイガーエアの一角を間借りしています。ほとんど日本語は通じないので、旅先で飛行機が飛ばない!となった時の払い戻し手続きや後発便の手配など自分でしなければならないことをよく頭に入れておく必要があります。
台風など気象条件で欠航が出る場合は、ピーチ・アビエーション以外の航空会社でも欠航が出ているので新たに航空券手配に走り回ることになります。その際は日本語はほぼ通じない空港の中で自分で手配するわけですから英語ができない人は更にチケット争奪戦になっている状況で遅れをとることになります。
状況によってはスマートフォンを使って格安チケットを手配し、台湾ー香港ー大阪空港など直行ではない航空便を利用して台風を避け、日本に早く到着する方法も探し出せます。
日本語オンリーな人で、欠航時にLCC格安チケットだとほぼ、自己対応で苦しむことになるでしょう。
そんな場合でもレガシーキャリア航空会社(日本航空や全日空などLCCでない航空会社)の欠航の場合、欠航の状況によっては振り替え輸送のチケットを用意したり、食事券や宿泊手配までしてくれます。
国内だと到着先変更に伴う移動にかかる費用まで出ることもありますので、安いLCCで旅行に行くか安心のレガシーキャリア航空会社で行くかはよく考えた方がよいでしょう。
LCCで台湾へ 悪夢は前代未聞の逆走台風から始まった。
ピーチ・アビエーションのLCCで台湾に娘と遊びに行こうと計画し、一番安いチケットで往復予約を1か月前に予約しましたが、もうこの時から悪夢の始まりがスタートしていました。
ピーチ・アビエーションの一番安いチケットとはシンプルピーチの事ですが、安い代わりに座席指定有料や手荷物以外の受託手荷物(手荷物で機内に入れない大きな荷物)の有料などのほか払い戻し制限があるチケットです。
もちろん、このやっすいシンプルピーチで旅行計画をしたので費用は全体的に3分の1程度にはなりますし旅行期間で天候悪化や機材延期(LCCは各地を1機で順番に回るため途中で飛行機が飛べなくなることも)がなければ、とてもイイ!航空会社なのですが・・・・。
それは2018年7月24日~28日に観測史上初の逆走台風により飛ぶか飛ばないのか?ドタバタ劇が始まりました。
LCCチケットを取った時期も悪いですが、こんな台風にブチ当たった私たちの運もかなり悪い模様。
旅行前から、「キャンセルできねー」とか「一回飛んだら最後帰れねー」など、いろんな話を家族でしたことを覚えています。
※チケット購入はこうなることを想定して購入しています。
台風がヘンテコなのとLCCでめんどくさいなーと思ったのでブログ用に定期的に進路情報をキャプチャしています。
LCCだからこそ、こんな会話が出てしまうところからしてもLCCには覚悟が必要なのです。
この台風はジョンダリ台風と命名され、台風12号として2018年7月20日に発生した台風です。
命名は北朝鮮の”ひばり”を意味するジョンダリ。。。
この台風は関東一直線に進んだ後、前代未聞のルートをへて中国大陸で消え去りました。
全世界で異常気象を震撼するヘンテコ台風がどんどん近づくなかで台湾旅行をする羽目になりました。
旅行の2日前から困った・・・。
LCCピーチの一番安いチケットそれは・・・。
シンプルピーチは払い戻し、返金はないので、実質キャンセルできないのと一緒です。
台風が近づく中、すでに旅行はしっかりと組まれており、滞在先ホテルや一部、現地ツアーの予約も入れており滞在期間5日のセッティングは旅行会社ではなく、すべて自分で設定していました。
このピーチ・アビエーションの場合、飛ぶのか飛ばないのかは通知はありません。
というのも、購入者にお知らせするのはWeb上の運行状況を確認し、欠航なら自分で欠航の手続き(払い戻しや振り替え交渉)をしないといけません。
無論、旅先の地であったとしてもインターネット環境とピーチ・アビエーションのホームページが見れる端末が必要なわけです。
近づいてきた台風君は勢力を増していて、情報収集は米軍の台風進路情報サイトが一番予想進路が確実なのでそちらの情報を確認していました。
Joint TYPHOON Warning Center
7月24日 出発2日前の台風情報
この画像は7月24日の予想進路図ですが、すでに日本にずいぶん近づいていて、航空便には影響が出ていないものの欠航が出る可能性をテレビなどで報道されていました。
尾の時はまだ変な曲がり方をして日本海側に出るルートを通常は・今までの常識では!予測で来ていたので数日後の帰国便には何ら影響なく、旅立ってしまえば楽しく帰ってこれるはずだったのです・・・・。
7月25日 出発1日前の台風情報
予想進路は今まで見たことがない予想進路を示しており、さすが”ジョンダリ”と思う傍ら、翌日26日の深夜1時には自宅を出発し車を預け、朝の4時にはフライトのスケジュールであり、この時点でも飛ぶのか飛ばないのかさっぱりわからない状態で、帰国する28日深夜から29日早朝の飛行スケジュールに影を落とす進路となっていました。
予想円では28日深夜から29日早朝は東京のど真ん中を予報円は指しており、旅行に出発できても帰りの便は飛ばない可能性が見え隠れし、実際に飛ばなければ、現地でチケット手配をしないといけない状況であり安いチケットの嫌な面が見え隠れするスタートとなりました。
ようやく出発日になって台風は・・・。
搭乗予定のLCCピーチ・アビテイションは東京羽田空港発の台湾桃園国際空港(桃園機場)行きです。
7月26日の深夜1時に「帰りはどうなるのだろう~」と重い気持ちを引きずりながら自宅を車で出発し、民間駐車場に預けました。
駐車場で帰国便の確認と駐車料金確認をしていましたが、係員の人が「帰りやばそうですね!」と言われ更に「経験したことがない台風なので」といわれ、帰国便が遅れること間違いなしで延長料金の話をしましたが、1日2000円とブルーになる会話をしたのを覚えています。
台風欠航の場合、どの航空会社も欠航になるのでこんな計算式ができてしまうことを覚えておいた方がよいと思います。
欠航便の振り替えチケット = ”当日欠航で乗れなかった人”x欠航日数+”予定通り乗る予定の人”
いわゆる、欠航便以降で通常運行する便の”空いている座席”をみんなで争奪戦するわけですから、ほんと大変なわけで、「欠航したら次の便で行けるじゃん」とお考えのようでしたら大間違いなのです。
ここでLCCだった場合には自分で探すのでもひとつ大変。
大丈夫、英語はバッチリ!だったとしても争奪戦は大変なのは間違いないのです。
7月26日 出発当日の台風情報
こんな問題があることを知ってもらって、出発当日の米軍台風情報を確認すると・・・。
東京にかかる予報円は多少遅れが発生し、ますます帰国便は怪しい模様。
因みに、出発する26日の朝3時の予想進路図で米軍台風予想進路は頻繁に更新されており、精度は非常に高く予想進路はリアルタイムに変更されます。
今回の台風は勢力が強く台風自体が大きいため、すでに台風の雲が東京方面に流れ込み天気は不安定で風も出てきていました。
※たしか南半球行の航空便の一部は欠航または延着の案内が出ていました。
出発直前には
さすがの娘も心配なのか「帰りどうなるの~」の言葉がひっきりなしでした。。
なんとか日本を脱出、台湾は南からの湿った風で「蒸し暑さx3倍」
台湾に到着した日は曇り空でドンヨリしたスッキリしない Welcome TAIWAN。
ジョンダリ台風君のおかげで遠く離れた台湾にも南からの湿った高温の空気を流し込んでいるため、いつもの7月の暑さに加えて蒸し暑さを普段の3倍ぐらい(別に2倍でもいいのだけど異常に蒸してたので)感じる台湾初日となりました。
普段なら何にも考えず、小籠包♡~なんて感じなのですが到着するやいなや数時間のフライトの間に台風は好転しないか気になる気になる。。
たぶんLCCだからこそここまで気になるのだと思うと、この到着時点で次はLCCは無いな!と思いました。
7月26日 出発当日深夜の台風情報
その日は気になりながらでも台湾を満喫し、ホテルに疲れて帰ったらすぐにスマホで確認!
まったくもって定例作業の一環のような米軍台風進路予想図・・・。
すでに台湾。
キャプチャ画面にはパケ爆死を防ぐために機内モードになってますね・・・。
台風進路は見た瞬間、おいおい!! オイッ!
28日の12時には東京より下を経由するコース。
このコースは今まで見たことがない史上稀に見る(異常気象なので今後出ると思うけど当時は初!なので)逆走台風に驚くしかありませんでした。
台風が東京より南を通過する場合は台風の回転を考えるとすぐわかりますが、暴風雨が関東圏に直撃しており欠航間違いなしの状態。
またまた、「あー帰国便は自分で手配か~ めんどくせ~」と思ったのは言うまでもありません。
何より面倒なのはLCCのピーチアビテイションの欠航情報が出ない限り「動けない」ことです。
飛ばないとわかれば飛ぶ他社便にさっさと乗り換えればよいし、判断が早ければ早いほどチケット争奪戦に加わる必要もないのですから・・・。
台風の動きもさることながら、今度はピーチアビエーションの運行状況を確認する頻度が高くなってきました。
台湾旅行の2日目は天気が思わしくない。
台湾の台北を中心に大汗をかきながら観光を満喫するものの、移動途中のタクシーのなかや、地下鉄に乗った際には今までの米軍台風進路情報に加えてピーチ・アビエーションの運行遅延情報を確認する作業が定例のようになってしまいました。
先にも言いましたが、遅延・欠航のお知らせはWebページが一番早く正確です。
人よりも早く情報を掴むかどうかで、帰国が遅れまーす&会社いけませーんという爆死を避けられる確率も上がります。
情報収集にせっせと観光を楽しむはずの小さなひと時にまでLCCという「安かろう悪かろう的な」チケットに振り回されるのでした。
レガシーキャリア航空会社のチケットであれば、行って対応を任せれば最低限のことは対応できるので、この辺りはLCC に何をどこまで求めるのかで選択も違ってくると思います。
27日 台湾2日目 朝6時の台風進路状況
まだ関東の南のを通過中ですが、どんどん曲がってきているのがわかります・・。
経験したことがない進路予想図には戸惑うしかありません。
27日 台湾2日目 昼11時の台風進路状況
今回の台風はヒネクレモノだけではなく勢力も馬鹿でかいため、予想進路図のほかに影響する勢力範囲も幅が広く進路図には書かれています。
この時点で、28日深夜に東京へ帰国するため台風の東側は関東に吹き付ける強い風と雨が間違いなく欠航間違いないだろうなぁと確信しておりました。
娘はピーチ・アビエーションの運行遅延・欠航情報担当官として自ら働き始めていましたので、頻繁に確認する娘に任せっきりにしていましたが、欠航の情報すら記載されず、「欠航ならはよだしーな」的な関西弁が出る始末。
東京国際空港の出発・到着便の運行情報ではすでに欠航案内がゾロゾロでているのにも関わらず、ピーチ・アビエーションのLCCは頑張って飛ぶつもりのようです。
台湾旅行3日目 最終日は帰国できるのか・・・。
今回の台湾旅行はいつもと違い2泊3日の台北のみの旅行です。
LCCの格安チケットで会社の休みを利用したため、娘には短い台湾旅行をさせることになりましたが、九份(九分)も楽しんで夜空に大量に上がる天燈上げに自分の願いを書き添えた思い出もできた旅行でした。
が・・・。
台風の動きだけは、あとから思うと旅行ならではの別の思い出となりました。
さて、帰国する当日ですが娘の情報官から報告を受けるピーチ・アビエーションの運行情報は何もなく、他社の運行情報では欠航が相次ぐ状態で、いつ欠航が出るのかしら?的な感じから、はよ。はよ。って感じになってました。
28日 台湾3日目 帰国予定日 朝7時の台風進路状況
台風の予想進路の更新が何故かあまりされていなかったようで、昼11時の時点では予報円状態になってますが、実際の進路と同じなので正しいと判断。
予報円を見てもやはりあり得ない進路を辿り、日本縦断。
台風が侵入する東側に位置する関東は、多少台風が西側に移動したとはいえ南からの湿った雲を引きずるので欠航すると予想。。
現に、多くの航空会社が遅延・行き先変更・欠航があり、空路は今までになく大騒ぎになっていました。
というのも、通常は西から東に向かって移動するため、福岡空港・関西空港・中部空港・羽田空港・成田空港のどこかに変更するなどの対応もできるのですが、国際線は降りるところなしといったところでしょうか(ノ・ω・)ノオオオォォォ-
28日 台湾3日目 帰国予定日 夕方6時の台風進路状況
この台風、クエスチョンマークを描いてますね!
さすがジョンダリ台風12号!
もう、この台風は何がしたいのかわかりません。
九州を縦断して沖縄に戻りたいのか、はたまたそのまま沖縄からまた通常の台風ルートをたどりたいのか。
ハッキリ言えることはかなりの人がこの台風に驚き・うんざりしたことでしょう。
帰国当日に当たるこの日は予定では臺北市立動物園と猫空(マオコン)に行く予定でしたが、淡水に変更し、飛ぶかどうかわからないピーチLCCもあるので早めに切り上げて桃園国際空港(桃園機場)向かいました。
欠航が相次ぐ中、頑張って飛んだピーチ
桃園機場についたのは出発予定時刻の約3時間前。。
すでにかなりの人が欠航を心配したようでカウンターに確認している様子で、他の航空会社も日本発着便に乱れが生じて結構、人が集まっていました。
結局、最後の最後まで結構にならずに日本まで帰国することができました。
もちろん、着陸は大揺れでしたが無事に帰れてよかったねと、娘と話をしていましたが空港の外に出てびっくり、叩き付ける雨と風によろける始末。
民間駐車場の送迎バスはガラガラ。
運転手さんの話だと軒並み欠航で、到着予定も乱れてこの時間は予定の送迎がすべてキャンセルになったとのこと。
この状態で帰ってくることができて良かったですねとまで言われる状態だったようです。
そもそもこの一番安いシンプルピーチのチケットが落ち着かない旅行の原因の一つではありましたが、遅延が多いピーチといわれる中、実は「何とか頑張ってます」ともいえるこのフライトがありました。
旅先でのアクシデントが結果的になく、気分だけの問題でしたがLCCかレガシーキャリアかを選ぶ判断基準を考えるときに参考になるのではないかと、ブログの記事にしてみました。
LCCのいいところだけではなく悪いところもあるので、参考になればよいのですが。
最後まで読んでくれてありがとう!
そして、東日本大震災など多くの支援をしてくれた台湾に皆さんも”ありがとう”の感謝を!
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